パーティの醍醐味は〝お喋り〟、キッチンにお籠もりしないテク

掃除も片付けも料理も得意なママ友がいるのですが、人が集ったパーティなどの席で、なぜかキッチンに籠もりがちで、「あれ?○○さんは?」、「こっち来て落ち着いて座って、お喋りでもすればいいのに…」なんて、周囲に気を遣わせてしまう人がいるのです。ご本人は、〝人に気を遣わせないため〟にキッチンでこまごま用事をしているんですね。もちろん、そんなことには一切気づかず、自分たちのお喋りに夢中な人もいます。でも、親しい友人たちは、彼女ひとり、キッチンに籠もらせたままにするわけにも行かないと、たびたび席を立って、彼女を手伝う羽目に陥ってしまいます。結局、キッチン籠城(!?)に周囲も巻き込んでしまっている格好になってしまっているのですよね。

でも、彼女の手によってつくられたお料理は、みな美味しいものばかり!彼女も、美味しいお料理をもっともおいしい状態でみなに届けようと思うばかりに、キッチンに、つい籠もりがちになってしまうのでしょうし、みなも彼女の極上の手料理を食べられるのはしあわせなことです。さらに彼女も、集まったメンバーの「おいしい!」という顔を見たり、感想を聞いたりすることできっと大きな満足感を得ているということなのでしょう。

でも、それでも、やはり、パーティの醍醐味は、お喋りに尽きる、と私は考えるのです。だれかひとりでも、キッチンに籠もりっきりになる、という事態は極力避けたいものなのですよね。すべての参加者がテーブルを囲み、ゆっくり落ち着いて喋れる時間のあるパーティこそがすばらしいパーティだと思うからです。

人数が多いと、どうしても、参加者全員がひとつの話題に集中する、というようなことが難しくなり、何チームかに別れて別個の話が進行してしまうような場合があります。そのような時間ばかりが多いパーティなのだとしたら、全員が同じテーブル、同じ時間に顔を合わせて同じ食べ物を食することに、まったく必然性がなくなってしまいます。

もし、数人で固まってヒソヒソ内緒話を喋りたいのなら、その数人だけで集まる機会をこそ、つくればいいというわけで、やはり、そこに集った全員がひとつの話題に参加してこその、パーティなのだと思うのです。そのためには、当然、キッチンに籠もりっきりの人がいないように務めなければなりません。

美味しいものを美味しい状態で食べることができ、しかも、ずっとキッチンに籠もって給仕しつづけるような人がいない…、それを遂行するために、どんな工夫をすればいいと思いますか?

そんなときには、日本古来の知恵が、役立つと思います。そう、〝鍋文化〟です。先に、具材を着る、下茹でするなどの下ごしらえをし、鍋のスープ、昆布だしで水炊きでもいいですけれど、最近は、いろんな変わり鍋のスープが市販されていますよね?そんなものを用意してもいいと思います。あとは、テーブルの上で、ホットプレート、電熱器を用いて、加熱するだけです。これなら、誰かが途中で中座し、なにか用意する必要がなくなります。保冷容器なども上手に活用して、途中で立って飲み物を用意することもないようにすればカンペキでしょう。

テーブルの上でだけで楽しめるものは、鍋だけに止まりません。お好み焼き、鉄板焼きなども楽しいですよね!ぜひ、いろいろアイデアを持ち寄って、だれかがキッチンにお籠もりしてしまうことがないように、みなで会話を存分に楽しめるパーティを企画してみましょう!